欧米企業は、期待の星を海外支店に赴任させるものの、本社に戻ってきてから彼らの得てきた経験や知識を活かすことなく、本社での日々の一社員に戻って行く、とザ・エコノミスト誌11/7-13, 2015号。 なんと欧米のトップ1000企業(米トップ500、欧トップ500)の1001人のCEOのうち、欧は60%、米は76%が海外赴任を経験していない、とか。 海外赴任を経験したアメリカ人数人に聞いてみた。答えは、「そうだよ。活かせる仕組みがない」、「活かしてくれる企業に移りたくなるね」。まさに記事の通り。 特に米国がビジネスグローバル化のスタンダードになっているから、トップは海外経験なくても良いんですかね。幸い英語も共通語みたいになってるし。日本の大企業のトップの海外赴任経験者の割合はどうなんだろう。 そういえば、子供の学校のダイバーシティ推進ディレクターに、「学校はグローバルに対応する教育といっていますが、ダイバーシティとグローバルは違うのでは?」と質問したところ、「NYの人種や文化のダイバーシティに触れることがグローバルにも対応できる人になるのでは?」という腑に落ちない答えだったことを思い出しました。 ![]() NYのコミュニケーションで一番気後れするのが電話! 日本でも機械みたいに、感情全く抜きで、マニュアル通り話す電話レップにイラっとすることがあるが、それでも大半が丁寧だし(丁寧すぎて敬語が不自然になってる、と思う時もあるけど)、問題は解決する。 20年NYに居て学んだが(もっと早く学べ!)、電話だと特に『言葉のギャップ』の文字が脳細胞に組み込まれて、それを振り切れず気後れして声が小さくてモゾモゾ話すことになる。すると、相手「なるべく早く切りたいし、この人は、サラッと流しても大丈夫」と受け取られ、相手のペースに巻き込まれ、こっちは聞きたいことも聞けずに電話を切る、という結果になる。 話は変わって地下鉄。NYではしょっちゅう地下鉄サービス変更が何の予告もなしにあるが、一応突然のサービス変更は車掌から車内アナウンスである。古い車両使いの地下鉄に乗ったら最後。アナウンス機能も古びていて何を言っているか判らない。困ったあなたは隣のアメリカ人に「何って言ったの?」と聞いてみよう。ほとんどの人が「良く聞こえなかった。困った」と応える。 つまり、電話でも、相手が「何言っているのか判らない」のは、あなたに原因がある訳ではないのです。 しつこいようだが、20年いて思うのは、人種によってアクセントが違うし、「この人いやがらせしてるのか」と思う程早く話す人もいる。コールセンターが国外にある場合の英語の判り難さは、アメリカ人さへも「I don't understand them!」と言うほど。 『言葉のギャップ』、に惑わされるのはやめましょう。それと、「電話終了後レップの対応についてアンケートに参加してくれますか」と聞かれたら、「Yes」にしておいて、実際の電話コミュニケを始めると、相手の対応が、グッとよくなります。 |
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June 2016
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